【メンバーブログvol.59:茂藤圭祐】任される人間になるまで
こんにちは、圭祐です。
もうすぐ、映画 「プラダを着た悪魔 」の続編が5/1公開されると聞き、
ふと自分の20代を思い出しました。
私は20代前半、スタイリストのアシスタントとして働いていました。
映画では編集長のアシスタントという設定ですが、業種こそ違えど、やっていることは似ています。
華やかな世界に憧れ、ブランドのレセプションパーティーに参加できるのではないか、
最新のコレクションを誰よりも早く見られるのではないか——
そんな安直な期待を抱いて飛び込んだ世界は、想像とは180度違うものでした。
最初に任されたのは、師匠の自宅兼事務所の掃除、子どもの送り迎え、夕飯の買い出し、レンタルビデオの返却、引っ越しの手伝い、人気ラーメン屋の列に代わりに並ぶ・・・
いわゆる“雑用”ばかりで、洋服・スタイリングに関わる機会などほとんどありません。
正直、「何の意味があるんだ」と思うことも沢山ありました。
ただ、当時のファッション誌を飾っていた憧れの存在のもとで働けることが支えとなり、
続けていました。すると、少しずつ洋服の貸し出しや簡単なスタイリングを任されるようになり、レセプションやショーの打ち合わせにも同席できるようになっていきました。
振り返ると、あの関係は「会社と従業員」ではなく「師匠と弟子」の師弟関係。
常に二人三脚で動く中で、「この人間はどこまで本気でやれるのか」「信頼に足るのか」
そう試されていたのだと、良いように思ってます。(笑)
スタイリストの仕事は、ただ服を着せるだけではありません。
相手の好みと媒体の意図を汲み取り、最適な提案を複数用意する。
その上で、細かな気配りやコミュニケーションによって関係性を築いていく。
どれだけ良いコーディネートを組んでも、「なんとなく感じが悪い」「気が利かない」
それだけで仕事がなくなることも、決して珍しくありません。
こういったことは、今の仕事にも十分通じる部分はあると思います。
不動産の仕事も、ただ物件をご紹介するだけではありません。
お客様のご希望や背景を汲み取り、その方にとって最適な選択肢を複数ご提案する。
その上で、細かな気配りやコミュニケーションを重ね、信頼関係を築いていく。
普段の振る舞いや小さな業務の積み重ねがあってこそ、仕事を任せていただける。
その当たり前のことを、改めて思い出させてくれる映画でした。
少し胃が痛くなるような懐かしさとともに、これからも一つひとつの仕事に、真摯に向き合っていきたいと思います。
茂藤 圭祐

